ドクターズアドバイス

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No.19 冬の胃腸炎対策

H26.11.19更新

秋から冬にかけて乳幼児に流行する胃腸炎と言えば、ノロウィルスとロタウィルスが有名ですね。
ロタウィルス胃腸炎は、近年予防接種率の上昇に比例し、流行が減少してきた印象です。一方、予防接種のないノロウィルスは、毎年11月頃から2月の間に流行します。

この時期の乳幼児の吐ぶつおよび下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれていることがあり感染源となります。

床等に飛び散った吐ぶつや下痢便を処理するときには、使い捨てできるエプロン、マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、ペーパータオル等で静かに拭き取ります。
拭き取った後は、塩素消毒で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。

おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、速やかにビニール袋に密閉して廃棄します。
吐ぶつをそのままにしておくと、乾燥したウイルスが舞い上がり、それを吸込むことで感染することもあります。
処理は速やかに、換気を十分に。また、子どもの嘔吐にあわてて、手洗いがおざなりになると、ママの手を介して、あるいは手を拭いたタオルを介して家族内の2次感染を起こします。
手洗いは意識してしっかりおこないましょう。

ウィルス性急性胃腸炎では、特効薬がないため脱水の予防が大切です。

嘔吐の胃液や下痢の腸液にはたくさんの塩分が含まれています。
失った体液補充のためには塩分の多い経口補水液(ソリタT2顆粒、OS-1、アクアライトORS)が最適です。
スポーツ飲料は、胃腸炎による脱水時にはNa濃度が低く、糖濃度が高いため適しません。経口補水液を「塩をかけすぎたスイカの味」と表現した子どもがいます。確かにそうですね。
しかし脱水の時は美味しく感じます。パパやママも二日酔いの時に飲むとわかるはず。

飲ませ方

  • 発症後3〜4時間以内(軽い脱水のうち)に、
  • 1回量5〜10ml程度を、約5〜10分毎に、
  • 吐いた時は、吐き気が治まってから、(30分程度様子を見て)再挑戦、

5mlでも続けて吐くときは受診します。
ただし母乳の子どもは、こまめに母乳を。経口補水液に変える必要はありません。

嘔吐がおさまれば

食事の再開は早くおこない、年齢にあった普通の食事に戻します。

嘔吐・下痢対策

  1. 経口補水液を早めに利用する
  2. 嘔吐がおさまれば、普通の食事で再開
  3. おう吐物などの処理は適切に
  4. 手洗いを正しく、タオルは共有しない
  5. 換気を十分に行う

家庭用塩素漂白剤を使用した消毒液の作り方

用意するもの

作り方

注意事項

  1. 皮膚に対する刺激が強いため、手やお尻の消毒には使わない。絶対ダメ。
  2. 漂白剤を作る時は、必ずビニール手袋着用、換気にも気を付けて。
  3. 酸性の製品と混ぜると有毒ガスが発生します。混ぜるな危険!
  4. 使用したペットボトルには「消毒液・飲むな・危険」の表示をして、子どもの手の届かない場所で保存する。
  5. 作った消毒液は時間とともに効果は減少する。こまめに使いきる。
  6. 金属に使用するとさびたり、床やじゅうたんなど、素材によって変色することがある。