ドクターズアドバイス

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No.24 肝がん予防のためのB型肝炎ワクチン 誰が受けるの?

H28.5.23更新

B型肝炎ワクチンは、平成28年10月1日から定期予防接種になるのをご存知ですか?対象者は、平成28年4月1日以後に生まれ、接種日の年齢が1歳未満の子どもです。
というと、1歳以上には関係ないワクチンのように聞こえますが決してそうではありません。
パパもママも接種の必要性を理解して、定期接種外のお子さんにも接種を考えていただきたいワクチンです。

まずB型肝炎とは?

急性・慢性肝炎のもとになるB型肝炎ウィルスによって人から人へ感染し、肝臓の働きが悪くなる病気です。
世界中では、20億人が感染しており、1年間に60万人がB型肝炎による肝硬変や肝がんで死亡しています。

感染形式は?

B型肝炎ウィルスは、エイズの50〜100倍の感染力を持っており、感染者の血液のみでなく、精液、唾液、汗、涙など体液を介して感染することが知られています。ウィルスに感染すると一部の人がキャリア(持続感染:体内にウィルスを保有した状態)となり、自分では気付かず、人にうつすことがある、そこが問題です。
成人では、性行為での感染が一番多く、ほかにピアスの穴あけや入れ墨、かみそりの使いまわしなど、性感染症としての扱いです。子どもでは、噛みつきや引っ掻き、トビヒなどの傷面から血液や体液に触れ合うことでもうつることが知られています。もしパパやママがキャリアになると、日常生活の中で子どもにうつしてしまう心配もありますね。3歳以下の子どもがウィルスに感染すると高率にキャリア化することが知られており、早ければ10代、多くは30〜40代の人生で一番活躍するときに、慢性肝炎を発症し肝がんに進行する場合があります。今でも、肝がんの5年生存率は約30%、10年生存率は約15%です。

怖がることなく、安全に生活するためには、どうすればいいんでしょうか?

有効で安全なワクチンがあります。世界ではユニバーサルワクチンとして、生まれたらすぐに接種することが推奨され、すでに183か国で実施されています。日本は、ユニバーサル化されていない11か国の一つです。

ユニバーサルワクチンって?

すべての人に接種していただきたいワクチンのこと。とくに、

  1. 未接種の子ども、およびセクシャルデビュー前の青年期の人
  2. 人の血液に直接接する可能性がある分野で働く人(医療者、介護者、保育者など)
  3. 慢性B型肝炎の有病率が高い地域(アジア、アフリカ)に旅行する人

浜松市では3歳未満児に公費補助があります。

浜松市では、平成29年3月31日まで、接種日に3歳未満の子に対して補助が出ます。 1回につき3500円の自己負担で、接種は3回必要です。

(1回目接種後、4週間あけて2回目を接種、1回目の接種から20〜24週間後に3回目を接種します。)
今から始めれば、期限内(平成29年3月31日まで)の3回接種が間に合います。

グローバル化社会を生きる子どもの未来を守るためには、定期接種年齢でなくても、ぜひ接種しておいてほしいワクチンです。